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ステンレス車体

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ステンレス車体

コンテンツ掲載日:2001年01月08日
最終更新日:2007年02月20日

罫線

◆ステンレス車体の表現手順

近頃では、軽量かつ省メンテナンスが特徴であるステンレス車体を採用する鉄道会社が増えてきました。これらの車輌を模型化しようとするならば、これにチャレンジする方法も考えておかないといけません。ここでは少し前の世代のステンレス車体の表現方法について解説します。最近よくあるビードレスのステンレス車体の制作方法については、「名鉄3300・3150系の製作記(その3)」で触れていますので、こちらをご覧になると良いと思います。
さて、これらステンレス車体に見られる外見上の最大の特徴は、ビードまたは、コルゲートによる車体長手方向に付けられた帯状の車体表情にあります。
これを模型で表現する際の方法として、真鍮線を車体に貼り付ける方法や、アルミテープ等を用いた方法がポピュラーのようです。
しかし、前者はペーパーボディーと真鍮の相性が今ひとつのせいか、経年変化によってせっかく貼り付けたパーツが車体から剥がれてしまった作品が散見されますし、後者はペーパーでできた車体を硬化させる塗装仕上げが困難なほか、相当な熟練が必要とされるうえに、経年変化によるシートのめくれやベタつきが発生する心配もあります。
ここでは、双方の弱点を克服するため、私が取っている工作法を紹介します。
なお、作例は名古屋市交通局3000系です。

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下の写真は、組み立てと一通りの下地仕上げが終わった車体です。これ以降の工程では、車体を思い切りよく空研ぎすることは不可能ですので、十分に滑らかな表面仕上げをしておくことが必要です。

組み立てと一通りの下地仕上げが終わった車体
組み立てと一通りの下地仕上げが終わった車体

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下の写真は、コルゲートのベースとして、薄い紙を幕板および腰板部分に接着した状態です。作例ではパソコン用の宛名シールラベルの余白用紙を使っています。接着剤を塗る必要もなく、貼り間違えても接着直後なら剥がすことが可能なのが長所なうえ、廃棄物の有効利用にもつながります。

コルゲートのベースを幕板および腰板部分に接着した状態
コルゲートのベースを幕板および腰板部分に接着した状態

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コルゲートの表現には下の写真に見られる、「ICテープ」を用います。これはデザイン用品を扱うお店で手に入れることができます。ICテープは幅0.5mmの直線用を使います。ICテープをうまく貼るコツは後で図を用いて説明します。

ICテープを貼り始めた車体
ICテープを貼り始めた車体

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下の写真ではICテープを貼り終わった状態を示しています。作業性向上のためドア部分にもテープがかかっています。

ICテープを貼り終わった状態
ICテープを貼り終わった状態

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下の写真は、ドアの部分や、車体隅の不要部分のICテープを切り取った状態です。カッターナイフの刃を垂直に立ててICテープの上から押さえるようにしてカットするとうまくいきます。

不要部分のICテープを切り取った状態
不要部分のICテープを切り取った状態

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下の写真は、ICテープを貼り終えた車体にラッカーサフェイサーを塗った状態です。車体にムラを残さないように、十分に薄めたサフェイサーを塗るよう注意します。万一、貼ったテープが剥がれてきたら、そっと車体に押し付けてやると元通りになります。ここでサフェイサーもまた、接着剤の代わりとなって、ICテープと車体を固着してくれるのです。

ICテープを貼り終えた車体にラッカーサフェイサーを塗った状態
ICテープを貼り終えた車体にラッカーサフェイサーを塗った状態

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下の写真は、仕上げの終わった車体を拡大したものです。この後、サフェイサースプレーを一吹きした後に、銀色を塗装をしてやれば車体の仕上げは完了となります。

仕上げの終わった車体
仕上げの終わった車体

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◆ICテープの貼り方のコツ

さて、ICテープの貼り方ですが、上からまたは下から順番に貼っていたのでは、なかなか等間隔に貼りづらいのが現状です。私は左に示した図のとおりの手順で行い、能率よくまあまあの成果を出しています。面倒なケガキも不要で、目分量での作業が可能です。

ICテープの貼り方のコツ手順.1

まず、一番上辺と下辺となる部分にICテープを貼り、その後に目分量で上辺と下辺の中間部分にも貼ります(赤線部分)。テープの貼り方ですが、左右を手に持ってピーンとまっすぐに張り、位置が決まったらテープの上から軽く押さえるようにして貼り付けてやります。上で紹介した写真3はこの状態を示したものです。

手順.2

「手順.1」で貼ったテープの中間を目標に、さらに目分量で貼り付けます(緑線部分)。

手順.3

「手順.2」で貼ったさらにその中間部分を目標にテープを貼り付けて完了です(青線部分)。

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