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ステンレス車体

コンテンツ掲載日:1999年10月22日
最終更新日:2007年02月20日

罫線

◆塗装について

車体製作で一番楽しくもあり、恐ろしくもあるのがこの作業です。金属製の車体と異なってやり直しがきかない一発勝負の作業ですから、大きな間違いが起きないようにしなくてはなりません。次に掲げる3点は致命的なミスを招くことになりますから、避けなければなりません。
こういった書き方をすると、つくづくイヤな作業であるように思われますが、決まり事を守って作業をすれば、冒頭で述べたとおりの「一番楽しい作業」になることでしょう。

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■やってはいけない3項目

(1)雨天、高湿度、強風などの悪天候時に作業すること
(2)車体とスプレーとの距離を近付け過ぎること
(3)濃い色の塗料から吹き付けること
(1)は塗面の曇りやザラつきの原因になり、(2)は塗料のタレを引き起こします。(3)は上に塗り重ねた塗料の色のノリが悪くなることがあります。ただし、(3)についてはマスキング時の作業性を考慮したうえで、あえて例外的に行う場合もあります。
上記の項目については必ずクリアしているものとして、ここから車体の塗装方法について述べていきます。

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■車体の塗装法

塗装は、コンプレッサーとエアブラシを使用する本格的に行ってもよいのですが、次に掲げる理由により、市販の缶スプレー(主にグリーンマックス製「鉄道カラー」)で行っています。
(1)価格がお手ごろである。
(2)色数が豊富で、調色の手間がいらない。
(3)同じメーカーからビン入り塗料も出ており、完成後の補修が楽。
前述したとおり、塗装を行うには、湿度の低い晴天日を選ぶのが肝心です。そうでない場合には、塗面が曇ってしまったりして、見るも無惨な結末を迎えることになります。
まず、缶スプレーはお湯(60度ぐらい)を張った洗面器に入れるか、ドライヤーで熱風を当てて温めておきます。(どちらも時間にして1〜2分ぐらいでしょうか。)こうして温めることによって、缶圧が比較的安定し、最後までムダが出ることなく塗料を使い切ることができます。なお、缶を温めるために直接火に当てたりすることは発火や爆発の恐れがあり、大変に危険ですから絶対に行っていけません。
スプレーと車体の距離は30cm前後を保つようにし、吹きすぎによる塗料のタレが出ないようすばやく塗るようにします。このあたりの間隔は、場数をこなして覚えていきましょう。
以下に塗装の手順について写真で説明していきます。作例は国鉄の流線形電車クモハ52型です。

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写真はサフェーサースプレーが塗り終わって本塗装を待つ車体です。塗装前にはブロアーや柔らかい筆などを用いて、車体に付いたホコリを取っておきます。車体に付属するパーツのうち、マスキングの邪魔になると思われるものがここでは取り付けられていないことがお分かりいただけると思います。

サフェーサースプレーが塗り終わって本塗装を待つ車体
サフェーサースプレーが塗り終わって本塗装を待つ車体

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妻面にある貫通扉は車体とは違った色が塗られていることが多いので、この箇所だけ先に塗っておくと良いでしょう。この程度の面積であれば、下の写真のように筆塗りでもムラを発生させることなく十分きれいに仕上げることが可能です。塗料が十分に乾燥したら、扉をマスキングテープで覆って車体全体の塗装に取り掛かります。

貫通扉に色入れをする
貫通扉に色入れをする

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横須賀線色(通称「スカ色」)の塗装は、原則に従って、明るい色(クリーム1号)から吹き付けます。下の写真は、クリーム色を吹きつけ終え、十分に乾燥させた後、クリーム色のまま残す窓周りをマスキングテープで覆った状態を示しています。このあとより濃い色(青15号)を吹き付けてやります。段差のついている部分からは塗り重ねた塗料が染み出しやすいので、ここに隙間が発生しないような工夫が必要です。

クリームを吹き終え、マスキングを施した状態
クリームを吹き終え、マスキングを施した状態

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青15号を吹き付け終わったところ。屋根の肩などは吹き残しが発生しやすいので、こまめにまんべんなく吹きつけてやることが必要です。

青15号を吹き付け終わったところ
青15号を吹き付け終わったところ

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乗務員室手すりなど、マスキングの障害となっていたパーツを接着したところ。これらのパーツは細筆などを用いて筆塗りで仕上げていきます。

マスキングの障害となっていたパーツを接着したところ
マスキングの障害となっていたパーツを接着したところ

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インレタなどを使って車体標記類を入れた場合は、クリアラッカーを拭いてこれらの表面保護をしてやりましょう。その後、屋根を残して車体全体をマスキングし、屋根色(ダークグレーなど)を吹きつければ塗装完了です。不幸にして塗料のはみ出してしまった箇所については、タッチアップしてやりましょう。

塗装が完了した車体
塗装が完了した車体

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