◆チャレンジ精神あるのみ!
最近の車両たちは個性的な曲線でデザインされることが多くなりました。
このあたりが、最近の車両を模型化しづらくしている要因の一つとなっているかと思います。
しかし、複雑な車体形状を恐れて何も手を付けずにいると、ほしい車両をいつまでたってもモノにすることはできません。
私の場合は、どうしているかというと、まずは実物を直接見たり、写真を見るなどして、目で見えない線や面を感じ取ることから始めます。そのうえで、どんな部品構成で流線形になった部分を完成させるかを頭の中で大まかにイメージを描いておきます。
コンピュータを用いた設計を行える環境にある場合を除き、これからは全てを現物合わせで展開図を求めていくことになります。例えば、私が名鉄の1000系パノラマSuperや5700系などを自作した際には、下の写真のようなモックアップを製作し、ここに薄い紙をあてがいながら、展開図を求めていきました。そしてここで得られた展開図を実際のパーツとなる素材にケガキ直して、先頭部分のパーツを作っていくのです。
そのために展開図やパーツは、自分が納得できるまで何度も何度も作り直しをしています。一回のチャレンジで即OKのパーツができるとは思っていません。
また、展開図どおりのパーツを車体に取り付けても,そのまま美しい流線型のフォルムが再現できるというわけではありません。
仕上げ前には、隙間や段差があちこちにできてしまうのが常です。質の良い真鍮キットならロスト製の前面パーツを付けて「ハイおしまい」という部分でも、ペーパー車体ならば、ここからが本番勝負です。ガックリ肩を落とさずに、パテや接着剤を駆使しながら根気よく車両の「顔」を仕上げていきます。
もう一つは曲面ガラスなどの表現でしょう。これも現物合わせでクリアしています。
車体の塗装後または塗装前のどちらでもかまいませんが、薄い塩化ビニールのシート(厚さ0.1〜0.2ミリ)をガラスの接着箇所に当てて、カッターナイフで軽くスジを付けて切り出し線をケガいてやります。その後、切り抜きにかかります。ガラスの接着は、外づけ方式で貼り付けます。強力型の両面テープとエポキシ系接着剤の両方を使って固着しています。
道は必ず開けます。どうか、あきらめないで自分だけの車両を手に入れましょう!
もしかすると、意外に簡単かもしれません。私の場合でも「あれこれ手を動かしていたら、できちゃった。」というものがほとんどなのです。 |