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名古屋鉄道7000系(その2) |
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コンテンツ掲載日:2007年02月20日 最終更新日:2007年02月20日 |
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◆内張りの接着と窓抜き
側板に屋根部分の曲げ癖が付いたら、内張りの接着に取り掛かります。内張りは外板の強度を補うと同時に、後になって外ハメ方式で連続窓を接着する際の糊しろや、側扉の窓を表現するために絶対不可欠なものです。先頭車も同様ですが、この段階では外板の側板部分のみに内張りを接着しています。屋根部分への接着については、もう少し後になってからです。
外板と内張りの接着には木工用の瞬間接着剤を使用しています。以前は、木工用に広く使われている白色接着剤を用いた時期もありましたが、なかなかピタリと気持ちよく貼り付いてくれません。その点、瞬間接着剤は抜群です。ただし貼り合わせの際には慎重さが必要です。ほんの一瞬のミスで位置ずれが発生すると、せっかく窓を切り抜いた外板が台なしなってしまいます。
次に、車体の腰に付いた曲面を表現するために、角を丸く削り落とした当て木に車体を定規とともに添え、指でしごくようにして曲げ癖を付けておきました。実際の曲面よりも若干きつめに癖を付けておくようにすると、後になって元に戻ってしまうことがなくなるはずです。
連続窓を支える窓柱は、内張りの柱にあたる部分を切り残した後に、内張りの裏側から薄い紙を貼って表現しました。実際にこの部分は、2本並んだ角柱状の柱に丸パイプが渡されているような加工がされているのですが、模型ではこのぐらい簡素化して表現しても何ら差し支えないと考えています。
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【写真13】 左から順に車掌室ドアの表現手順を示す。
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【写真14】 先頭車の窓柱とドア窓を抜き終えたところ。
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【写真15】 運転室出入り台ステップの表現。まずはケガキ。
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【写真16】 次にカット。
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【写真17】 裏打ちをして完成。
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【写真18】 窓柱の表現 細くカットした粘着紙を裏側から接着。その後不要部分をカット。
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【写真19】 車体裾のカーブの表現。添え木に当てて、指の腹でしごくように癖を付ける。
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◆車体の補強と妻板の製作、車体の組み立て
内張りの加工が済んだ後は、連続窓の窓柱や、幕板の裏側に角材を接着して補強としました。特に窓柱の補強は、経年変化によって車体側板の中央部が内側に向かってへこんでしまうことを防止するのに力を発揮します。補強の手順は、幕板の内側及び窓柱から行いました。補強材に使用したのはいずれもヒノキの角材で、幕板の内側が3×3mm、また、窓柱の内側は1×1mmとなっています。なお、床板との接点となる部分の補強については、車体を組み上げるまで先送りしました。接着には木工用の白色の接着剤を使用しています。
妻板の製作手順は、外板と同様の手順をとりました。車体断面の曲面部分を切り出すため、雲形定規の使用が必須です。内張りについては、あらかじめ外版の窓ガラス部分にかかる部分について、少し大きめの寸法で切り抜いておきました。多少オーバー気味とは思いますが、窓柱同様、上下方向に1×1mmのヒノキ材で補強をしておきました。妻板の内側下端には、3mm厚のホウの板材が補強兼連結器の取り付けスペースとして接着されるので、これを避けるように接着します。
側板(屋根板を含む)と妻板を接着し、腰板にも1×5mmのヒノキ材の補強を接着すれば、中間車の車体はひとまず組み立て完了です。一番組みがいのある先頭車は、オイルダンパー兼前照燈の付いた腰板部分が、ホウ材の積層と削り出しによる成形品となっています。
このように、木材でガチガチに作られた先頭車ですから、前面の強度は抜群です。他のペーパー製車両とはもちろんのことですが、万が一、ブラス製の機関車と正面衝突してもダメージは比較的軽く済むのではないかと思っています。
展望室の屋根、すなわちオデコの部分については、ホウ材の削り出しとなっています。この部品は、成形作業に取り掛かる前に前照燈の入る部分にピンバイスで孔を開けてあります。
ここまでの作業が済んだら、先送りしていた屋根部分の内張りを接着しました。これは、肩のR部分を除いて接着しました。この間、泊りがけの出張があったり、体調不良の妻に代わって家事仕事のボリュームが増えたりしたため、製作期間のうち、半分ほどがブランクとなってしまいました。
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【写真20】 補強作業の開始。まずは幕板部分から。
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【写真21】 窓柱部分についても1mmのヒノキ材で補強する。
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【写真22】 【写真20】で示した工程を先頭車で行ったところ。
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【写真23】 【写真21】で示した工程を先頭車で行ったところ。
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【写真24】 左から順に妻板の製作工程を示す。
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【写真25】 先頭部分の腰板。基礎はホウ材の積層である。
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【写真26】 型紙を製作して曲線部分をケガく。
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【写真27】 ヤスリで成形作業に取り掛かる。
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【写真28】 ある程度形が整ったら必要な大きさにカットする。
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【写真29】 成形中にできたキズなどを、パテで補修する。
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【写真】30 パーツの完成。
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