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名鉄7300系を作る(その3)

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コンテンツ掲載日:2006年06月06日
最終更新日:2007年02月20日

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◆製作のプロセス〜(3)車体の下地仕上げとディテールアップ

ペーパー車体を美しく仕上げるためには、この工程が大きな決め手になると思いますので、念入りに行いましょう。
まず、ここまで完成した車体に#240のサンドペーパーを使って空研ぎします。サンドペーパーは板状のものに巻いて使います。
続けて、ラッカーサフェーサー(以下「サフェーサー」と略)を筆塗りします。サフェーサーの濃度ですが、サフェーサーの色が薄くつく程度で十分。濃度が濃いと、塗りムラが発生し、ぼってりした車体になるので注意が必要です。
サフェーサーの塗布が済んだら、一晩乾燥させた後に#400のサンドペーパーで空研ぎします。これで隠しきれない隙間などがあれば、プラパテなどで埋めてしまいましょう。車体のコーナー部分すなわち側板と妻板の接合部分は、運転台側も通路側も角を削って丸く仕上げておきましょう。
サフェーサーの塗布と乾燥後の空研ぎはこの後も2〜3回行います。空研ぎに使うサンドペーパーは、#400→#600という具合に回を重ねるごとに目を細かくしていきます。 さて、この工程のどこかで雨ドイなど車体に張り付いているパーツを取り付けなくてはなりません。あまり早い段階で取り付けると空研ぎ作業の能率が落ちてしまいます。そこで、これらのパーツの取り付けは、パテによる隙間の修正も済み、車体がほぼツルツルの状態になっている2回目以降に行うと良いでしょう。手摺りや屋根のパイピングなどの取り付けはもっと後でもかまいません。
先頭車のオデコには前照灯が3個取り付けられており、かなり精悍な印象を与えています。中央部分の一番大きなものは市販のパーツを使い、その両側の2個については外径3mmのアルミパイプをカットしたものを差し込むようにして取り付けましょう(【写真14】を参照)。また、テールライトは型紙の余白などを利用して自作しましょう(【図2】を参照)。
下地仕上げは、サフェーサースプレー(1000番)をさっとひと吹きして終了です。

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写真14

【写真14】車体の下地仕上げの真っ最中。中央の前照灯は市販のパーツ、その両側の前照灯は、アルミパイプから自作する。

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図2

【図2】テールライトの作り方を示す。

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◆製作のプロセス〜(4)屋上機器の製作

7300系の屋上機器は、パンタグラフなどの集電機器等を除けば、1輌あたり分散型クーラーが4つにベンチレイターが3つと、比較的あっさりしています。
今回は、これらのパーツを自作してみましょう。クーラーは型紙データから出力したものの組み立て、ベンチレイターについては角材からの削り出しによります(【図3・4】を参照)。パーツの下地仕上げは、車体に準じて行うと良いでしょう。
パンタグラフは、やぐら状になった台の上に取り付けられており、これは名鉄独特なものとなっています。これについては、各自のスキルに合わせて、強度の高いパーツに仕上げたいものです。作例では、1mmの真鍮角線と3mmの真鍮帯板をハンダ付けして組み立てています(【図5】を参照)。
パンタグラフを取り囲む屋上配管および機器類の配置は、作例では見た目重視で適当に行っています(【図6・写真15】を参照)。詳細な資料をお持ちの方は、さらにこだわってみても良いかと思います。

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図3

【図3】ユニットクーラーの作り方を示す。

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図4

【図4】ベンチレイターの作り方を示す。

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図5

【図5】パンタ台の作り方を示す。

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図6

【図6】ランニングボードの作り方を示す。

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写真15

【写真15】モ7300形の屋上配管を行ったところ。作例では自作したクーラーやベンチレイターの取り付け位置がきちんと決まるようにガイド役となる紙片を接着した。

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◆製作のプロセス〜(5)下回りの工作

床板の素材には、木材、金属、プラ板などが候補に考えられますが、動力装置に合わせて、それぞれが最も扱いやすいと思われるものを選んでください。作例では、金属としています(【写真16】を参照)。台車のセンターピンの位置については、各車共通仕様となっています(【図7】を参照)。
床下機器はク7200がヒノキ材による自作、モ7300がエコーモデルのパーツ(一部はレジン複製品)となっています。それぞれシルエット重視で取り付けていますので、細部にこだわる方は別途資料等でお調べになることをお勧めします。なお、作例ではこれらのパーツは板材に接着してユニット化し、ビスで床板に留めるようにしてあります(【写真17・18】を参照)。床板の材料を何にするかによって床下機器類の保持方法は変わってくることと思います。
下回りの塗色ですが、実物は灰色1号のような明るい灰色になっています。しかし、ごつごつした日車D型台車にこれを塗るとどうにも落ち着き感がないので、あえてダークグレーにしてあります。

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写真16

【写真16】床板を作る。奥がT車用で、手前がM車用。

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図7

【図7】台車センターピンの位置を示す。

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写真17

【写真17】ク7200形の床下ユニット。T車の床下機器類は、ヒノキ材を中心素材にそれらしく見えるように自作する。

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写真18

【写真18】モ7300形の床下ユニット。M車の床下機器類は市販のパーツが中心。ホワイトメタル製のパーツがこれだけ付いておれば、電装してもウェイトは不要である。

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◆製作のプロセス〜(6)車体の塗装

塗装にかかるまでに、窓などの開口部分に対し、車体の内側からマスキングしておきましょう。そして、連続窓の部分については外側からもマスキングしてやります。
作例では、グリーンマックスから発売されている、鉄道カラーのスプレー缶による吹き付け塗装を行っています。マスキングの作業のしやすさを理由に、妻板の乗客用貫通扉(灰色9号)→側板及び妻板赤(西武レッド)→屋根(灰色9号という順番で吹き付けを行っています。
車体の塗膜が十分に乾いたら、カラス口でHゴム部分等に色差しをしましょう。
作例では、車体塗装のフィニッシュは、切り抜き文字の磨き出しとしました。

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