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名鉄7300系を作る(その2)

講義・型紙集
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コンテンツ掲載日:2006年06月06日
最終更新日:2007年02月20日

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罫線

◆製作のプロセス〜(1)車体の切り抜き

さて、いよいよ型紙に手をつけることにしましょう。
この型紙は屋根部分に板材を使用しないペーパールーフ構造となっています。 車体の外回りを切り出す前に、屋根の肩にあたる部分に軽くカッターナイフでスジを付けておきましょう。
ここで紹介する工作では、側窓等の切り抜きの終わった車体の裏側(型紙で言うところの印刷面の反対側)が外側に来るようになっています。もしも、印刷された側を外面に使いたいという方は、このスジ入れを印刷面の反対側に行ってください。
スジ入れが済んだら、車体の外側を切り出し、スジ入れをした部分を中心に、屋根の部分に曲げぐせを付けておきます(【写真1】を参照)。
その後は側扉および客室窓の部分を切り抜きましょう(【写真2】を参照)。作例では連続窓部分についてガラスを車体の外側からはめ込むような形としております。以降の解説もそれを前提に進めますが、この方法に自信がなく、内側から窓ガラスを接着したいという方は、車体外板、側板内張りともに点線部分を切り抜いて作業を進めてください。
また、型紙には車体側板の屋根部分や前面部分に屋上機器や手摺りの取り付く位置をケガキ入れていますが、この部分については、この段階で鉄筆などで印を付けておきましょう。仕上げ作業に入ってからですと、どこに何を付けてよいか分からなくなってしまいます。
次は、内張りの切抜きに入ります。内張りの裾の部分については外張りに対して少し余白を残しておき、接着後に外張りに沿って切り抜くときれいに仕上がると思います。
型紙の実線部分を切り抜いてから外張りと重ね合わせて、窓の位置にズレがないか確認の後に接着します(【写真3】を参照)。もしもここでズレがあった場合は、適宜切り継ぎを行うなどして位置合わせを行っておきましょう。接着後に、側扉部分と連続窓の窓柱の部分を切り抜きます。妻板部分についても同じように仕上げましょう(【写真4】を参照)。
運転室の側扉については、扉部分のパーツを接着した後に、内張りとともに窓抜きをすると良いでしょう(【写真5】を参照)。
続いて、車体の裾の部分に緩やかなカーブを付けます。これは、角を丸く削り落とした板材に車体を載せ、定規で押さえながら、車体の腰の部分を指でしごくようにして曲げぐせを付けてやると良いでしょう(【写真6】を参照)。

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写真1

【写真1】屋根の肩の部分に裏側からスジ入れした後に車体の外周を切り出し、屋根の部分に曲げグセを付ける。

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写真2

【写真2】窓を切り抜く様子。隅のRになった部分は、丸ノミやUカッターなどを用いて切り抜く。

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写真3

【写真3】内張りの窓の部分は、外板と接着してから行う。

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写真4

【写真4】妻板の切り抜きが終わったところ。

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写真5

【写真5】乗務員扉は、扉部分のパーツを貼り終えてから内張りとともに窓を切り抜く。作例では扉のノブも表現するので、その部分も窓と同様に切り抜き、薄紙で裏打ちを行った。

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写真6

【写真6】角を落とした板材の上に車体を載せ、しごくようにして腰板部分にカーブを付ける。

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◆製作のプロセス〜(2)車体の組み立てと補強

続いて車体の組み立てと補強の作業に入ります。
まず、側板の幕板内側に3mm×3mmのヒノキ材を接着しましょう。曲げぐせを付けている時に気付かれているかと思いますが、このままの状態では連続窓の窓柱の部分を中心に非常に脆弱です。そこで、戸袋や窓柱部分について、内側から1mm×1mmのヒノキ材を接着しましょう。この補強材については、車体の腰の部分に付いたカーブを損なわないような長さにしておくことが必要です(【写真7】を参照)。妻板にも補強を付けるとさらに強度が増します(【写真8】を参照)。
ここまでの作業が済んだ車体の各パーツの裏側には、屋根の部分を除いて、薄めたラッカーサフェーサーを塗っておきましょう。この作業は車体を箱状にしてから行ってもかまいませんが、車体の裏側がよく見渡せる状態で行った方が、作業が楽です(【写真9】を参照))。
さて、ここまでが済んだら、側板と妻板を接着していよいよ車体を箱状にしましょう。その後に屋根の内側にも内張りを接着しておきましょう(【写真10】を参照)。
先頭車前面のパノラミックウィンドウについては、型紙を切り抜いたパーツを車体のコーナーの内側から接着しますが、その際に外張りよりも若干後退気味になるように接着します(【図1・写真11】を参照)。
箱状になった車体の前後には3mm厚のホウ材を接着し、補強を兼ねた連結器等の台座とします(【写真12】を参照)。
床板止めを兼ねた側板裾の補強にはいろいろな方法が考えられます。室内座席のことを何も考えないのであれば、幕板同様に3mm×3mmのヒノキ材を接着するのが一番簡単ですし、この頃では真鍮キットのごとく、アングル材を用いる方も増えてきているようです。多少の慣れが必要ですが、作例では1mm×5mmのヒノキ材を使用しています。その方がビス止めするための板材との相性や室内座席を取り付けるにも都合が良いからです。
ここまでが済んだら、床板をビス止めするための板材や、左右の幕板内側を渡す補強材を接着して、補強作業が完了です(【写真13】を参照)。

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写真7

【写真7】幕板および窓柱部分をヒノキ材で補強したところ。

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写真8

【写真8】妻板にもこのように補強を付ければ、かなり強度が増す。

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写真9

【写真9】車体の内側にラッカーサフェーサーを塗ったところ。

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写真10

【写真10】屋根の内側に内張りを接着する。

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図1

【図1】パノラミックウィンドウの表現の仕方を示す。

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写真11

【写真11】運転室のパノラミックウインドウに【図1】で示した作業を行っているところ。

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写真12

【写真12】車端部分に補強兼連結器台座となる板材を接着したところ。先頭車については、接着前に連結器胴受が取り付く部分を欠き取っておくと良い。

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写真13

【写真13】左右側板の幕板同士をつなぐ補強材と、床板をビス止めするための板材を接着したところ。 

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